
詐欺的な不正取引の疑惑を受けているパン・シヒョク ハイブ会長が約14時間にわたる警察の調査を受けて帰宅した。
ソウル警察庁金融犯罪捜査隊は15日午前10時、パン会長を被疑者の身分で麻浦庁舎に呼び、資本市場法違反の有無などを調査した。事件に関連する彼の初出席には多くの報道陣が集まった。
調査前、パン会長は報道陣の前で「私のことでご心配をおかけして申し訳ありません。調査に誠実に臨みます」と短くコメントした。
「プライベートファンドと共謀したのか」、「IPO手続き中に株を売るように言ったのか」、「上場計画がないと言ったのは本当か」といった質問に対しては「警察の調査でお話しします」と口を閉ざした。
その後、パン会長は調書閲覧時間を含む約14時間の調査を受け、午後11時50分頃に建物の外に出た。彼は「1900億ウォンの不当利益に関してどの点を説明したのか」、「利益目的で上場しなかったという虚偽の情報を伝えたのは本当か」といった報道陣の質問には答えず、警護員たちと共に急いでその場を離れた。
警察はパン会長の供述を基に追加捜査の方向を検討する計画だ。

パン会長はハイブ上場前の2019年にベンチャーキャピタルなど既存のハイブ投資者にIPO計画がないと偽り、自身と関係のあるプライベートファンドが設立した特別目的会社(SPC)に株式を売るように指示した疑い(資本市場法上の詐欺的な不正取引)を受けている。
パン会長の言葉を信じて投資者たちが保有株式を売却したが、ハイブはこの時期にIPOの事前手続きを進めていたというのが金融当局の判断だ。
警察はこれを通じてパン会長がプライベートファンドから株式売却の利益30%を受け取るなど、1900億ウォン相当の不当利益を得たと見ている。
これに対し、警察は6月30日にソウル永登浦区の韓国取引所を押収捜索し、ハイブの株式取引および上場審査に関連する資料を確保した。続いて7月24日には龍山区のハイブ本社を押収捜索した。検察の捜査指揮を受ける金融監督院の特別司法警察官は別途、該当の疑惑を調査している。
パン会長側は「上場当時、法律と規則を遵守して進めた」とし、疑惑を否定する立場だ。
パン会長は先月6日、社内構成員に送ったメールで「私の個人的な問題が皆さんの障害にならないように、すべての状況を説明し解決するために最善を尽くします」と述べた。
[ジ・スンフン スタートゥデイ記者]