
「視聴率はよくわからないが、良い評価を受けるだろうという予想はしていました」
最近、イ・ジヌクはソウル江南区BHエンターテインメントの社屋でJTBC週末ドラマ『エスクワイア:弁護士を夢見る弁護士たち』(以下『エスクワイア』)の終了を迎え、毎日経済スタートゥデイとのインタビューを行った。
イ・ジヌクは先月7日に終了した『エスクワイア』でユルリム訴訟チームのパートナー弁護士ユン・ソクフン役を演じた。
最終回まで最高視聴率を更新し、9.1%(ニールセンコリア、有料世帯基準)という高い視聴率を記録した中、イ・ジヌクは「人気を予想できなかった」と謙虚に語った。
続けて「どの作品が人気を得るかは予測が難しい。良い評価を聞くことになるだろうという予想はしていたが、視聴率はわからなかった。台本の完成度も良く、毎回のエピソードも良かった。見る人に考えさせる作品なので良い評価を予想した」と付け加えた。
『エスクワイア』という作品、そしてユン・ソクフンというキャラクターを選んだ理由は何か。イ・ジヌクは「まず台本が気に入った」とし、「良い意味で考えさせられる部分が多く、人生に役立つ部分がたくさん含まれていると思った」と説明した。
続けて「社会生活において人間を抜きにすることはできない。他者を理解することが重要だ。その幅を広げてくれるドラマ」とし、「さまざまな極端な訴訟を解決する過程を見せながら、いろいろな側面から考えさせる」と語った。
イ・ジヌクは発声から鋭い洞察力まで、弁護士役に特化した演技を見せた。それに対して一部では弁護士役を演じたことがあるのではないかという反応が出ている。イ・ジヌクは「私が何となく弁護士役をやったと思われているようだ」と笑った。
「法廷の争いなのでセリフが正確に伝わることが最も難しかったです。長い文や馴染みのない単語が多く、特に一つの助詞でも間違えると意味が変わるので覚えるのが大変でした。セリフが正確に伝わらなければなりません。口に馴染ませるのも難しかったです。普段話すときは完璧な文を使わないので、それが口に馴染むのですが、完璧な文に完璧な単語、助詞を使って覚えるのが難しく、これが恐ろしいほど悪夢を見たほどでした。」
セリフは難しかったが、過去に演じた厳粛で感情が深い役柄とは異なり、ユン・ソクフンは普通の役柄なので逆に楽だった。イ・ジヌクは「それ以前は過度に厳粛な役を演じていた。感情を深く、濃く表現していたが、久しぶりに普通の役を演じることができて逆に楽だった。今回は誰かを殺したいと思ったり、復讐やトラウマに悩むキャラクターではなかったからだ。以前の適性検査で弁護士が第一適性として出ていた。しかし現実では実現できなかった職業ではないか。だから良かった」と説明した。
また「ユン・ソクフンを基準がはっきりした人、好みがはっきりした人、自分の基準が明確な人として表現したかった。ためらわずに表現することに重点を置いた。答えを求めるときは結論を出せるようにした」と付け加えた。
今回の撮影現場は非常に和気あいあいとしていたそうだ。イ・ジヌクは「一度笑いが広がると目が合っただけで笑ってしまう。セリフのNGではなく笑いが出てNGが多くなった」とし、「その中で一番面白いのは私だ。非常に多くの笑いを提供した」と冗談を言った。
参考にした人物はいるのだろうか。イ・ジヌクは「アメリカのドラマ『スーツ』。主人公ハーヴィーを参考にして多くを学んだ」と説明した。衣装にも気を使ったそうだ。イ・ジヌクは「スーツは何か固定観念や偏見を与えないか。良い意味でスーツを着ると変わることがある。心理も態度も変わるので、それが助けになった」と付け加えた。

物語がエピソード中心に進むため、ユン・ソクフンの物語が多く出るわけではない。しかし、自分の元妻が親友と再婚する衝撃的な話が出て目を引いた。これについてイ・ジヌクは「受け入れる人が感じることが正しい」とし、視聴者の判断に任せた。
それでも「当事者の話なので他人があれこれ言うことではないが、私の場合は関係ない」とし、「時期が重なっても、不倫をしたとしても友人と結婚すること自体は大きな問題ではない」と語った。続けて「子供が流産したことは慎重な話題だ。それは全て当事者の話が正しい」と付け加えた。
後輩たちとの呼吸はどうだったのだろうか。イ・ジヌクはカン・ヒョミン役を演じたチョン・チェヨンについて「とてもよく知っている親しい友人なので呼吸に全く問題はなかった」とし、「会社の後輩なので愛情があったが、よくついてきてくれて感謝している。年齢差はあるが同じ会社の後輩なので普段から親しい関係だった」と語った。
続けて「経験があまりないので心配していた部分があったが、初めての台本リーディングの日にその懸念がすべて消えた。声のトーンもとても良く、持ってきた準備も良かった。私よりずっと上手だった。心配する必要がなく、私が助けることもなかった」と持ち上げた。
続けて「演技は誰にでも教えられるものではないと思う。子供の頃、先輩たちに何度か質問をしたが、(返ってきた答えが)なぜそうだったのか今になってわかる。演技に公式があるわけではないと思う」とし、「後輩に演技そのものを教えたりアドバイスするというよりは、現場での態度、姿勢、心構え程度を話してあげられると思う。演技は俳優自身がするもので、私は後輩がリラックスして演技できるように自分なりの努力をする方だ」と自分の哲学を語った。
ユルリム訴訟チームのアソシエイト弁護士イ・ジヌ役のイ・ハクジュについては「とても賢くて心が温かい友人なので呼吸が本当に合った。ユン・ソクフンが叱るタイプなら、ジヌは慰めるタイプで、どんな集まりでも両方必要ではないか。私が不足している部分をうまく補ってくれる素晴らしい俳優」と語った。続けて「ホ・ミンジョン(チョン・ヘビン分)とのロマンスもとても良かった」と話した。
新入弁護士ジ・グクヒョン役のキム・ガンミンについては「本当に面白い。撮影中はムードメーカーだった。演技も上手で、たくさんおしゃべりもした」と愛情を表現した。
イ・ジヌクはまた「私は長く演技をしているのでノウハウがある。後輩たちとおしゃべりをしていてもすぐに撮影に入れるが、後輩たちはそのタイミングや呼吸に慣れていないので何度か叱られた。私がわざとそうしたわけではないが、精神的に騒がしくしたようで申し訳ない」と語った。それでも「話しかけてはいけないのにそれが面白かった」と後輩をからかういたずら好きな先輩の姿を見せた。
結末は気に入ったのだろうか。主人公たちのラブラインが出てこないことに残念だという意見も、だから良かったという意見もあった。イ・ジヌクは「締めくくりが気に入っている」とし、「シーズン2を期待している。とてもやりたい」と愛情を表現した。
また「元々の台本にはユン・ソクフンとカン・ヒョミンのラブラインがあった。しかしドラマの長所が薄れる感じがしたので会議を通じて水準調整を行った」と言い、注目を集めた。
最後に俳優としての悩みを尋ねると、イ・ジヌクは「遊ぶのが一番好きだが、働かなければならない。残念だが、俳優ができる作品は生涯決まっている。1年に1作品以上は難しい。物語が主役のキャラクターは1年に1作品しかできない。できるときにやろうという考えを持っている」と考えを明かした。
続けて「今年は映画に力を入れる予定だ。10月からは別の撮影に入る。最近はすべて事前制作されるので次回作も早く決まった」とし、今後も一生懸命に走り続ける意向を示した。
[キム・ソヨン スタートゥデイ記者]