
‘アクションの達人’俳優キム・ナムギル(45)が今回は巡査として帰ってきた。
ネットフリックスシリーズ‘トリガー’は、銃器清浄国である韓国で出所が不明な違法銃器が配達され、銃器事件が絶えず発生する中、それぞれの理由で銃を持つ二人の男の物語を描いた銃器災害アクションスリラーだ。
‘ミッドナイト’でファンタジア国際映画祭で注目を集めたクォン・オスン監督が演出と脚本を担当した。キム・ナムギルは現職の巡査でありながら、過去に危険な紛争地域で軍のスナイパーとして活躍したイ・ドを演じた。
キム・ナムギルは最近ソンドで発生した銃撃事件について“私たちがそのような状況を予見して作ったわけではない。作品とは別に見てほしいという願いがある”と慎重に語った。
続けて“私たちの国でファンタジー的な要素を持って現実にありそうなことを想像して作ったのだが、本当にそのようなことが起こって驚いた。そういう意味で時期が重なって慎重だ”と打ち明けた。
彼はこの作品に出演した理由について“企画が良かった。私たちの国は国防の義務があるので半分が銃を扱えるし、銃器が違法だ。その状況で銃がオープンになれば様々な対立や問題が出てくるだろうし、人々がどう反応するかという設定が新鮮だった。グローバルな反応も気になった”と明かした。
さらに“私も子供の頃、もし銃があったらどうなるだろうと思ったことがあり、ゲームで銃を多く接触していたので。その部分で弾数や銃器に敏感にアプローチした。だからこそもっと怖くなり、視聴者の拒否感がないように制作陣が気を使った”と語った。
キム・ナムギルが過去に‘銃があったら’と想像していた理由を尋ねると“昔はもう少し若かったので人格的に完成されていない時期だったから、少し感情的に変わると銃があったら撃っただろうなと思った。誰かを懲らしめるというよりは、銃が持つ権力的な部分を考えた。その時期には抑圧されていて、押し込められていて、してはいけないことが多かったので、もっと難しかった。脱出口のような感じで想像をたくさんした”と説明した。
続けて“私は作品をしながら作家や監督が完成させた物語やメッセージに従って価値観が変わる方だ。以前は自分を守るためには必要かもしれないと思った。アメリカでも家畜や財産を守るために始まったことだ。それで誰かを殺して得られる平和が意味があるのかというイ・ドの考えに共感した。‘トリガー’のエンディングが個人的に良かったのは、これから生きていく世代に危険要素を取り除くのが良いのではないかと思った”と‘トリガー’を通じて考えが変わったと語った。

‘トリガー’で抑制されたアクションを使用した理由も明らかにした。彼は“一般的に銃器アクションと言えばビランを懲らしめたり復讐の対象の道具として活用されるが、イ・ドは誰かが持っているトリガーを抑制し、制御するために入る。だから抑制されたアクションを使用し、銃ではなく素手のアクションを使って暴力で捕まえないように話した”と述べ、“主に素手のアクションは防御のために行うこともあり、殺生までは行かない。刃物もどの部位を切るかによって異なる。しかし銃は致命傷を与える。人の命を奪う道具として認識されているので、それを排除しようとした”と語った。
続けて“ある方は懲らしめを確実にしてくれないのか、いつまで優しくするのかと言っていた。しかしこれはイ・ドだけの哲学だと思う。以前の過ちや状況のために繰り返さないということがある。自分を考えるともう少し本能的で直接的で爽快なものを広げて考えるので、久しぶりに優しい味だと言われた。もう少しドラマティックにイ・ドの懲らしめが明確だったらどうだったかという方もいる。イ・ドの姿がもどかしいが、この作品のメッセージがあるので抑制した”と話した。
さらに“私も最も理解できなかったのがドラマ‘悪の心を読む者たち’をやっていた時、クォン・イルヨンプロファイラーが‘罪は憎むが人は憎むな’と言っていたことだった。それがどういうことなのかと思った。今でも理解できるわけではないが、他の方法が見えないので自分を守るために極限に達するなら悪循環になると思う。イ・ドに派出所所長が言ったように、だからイ・ドが自分が受けた恩や愛を返すことができるエンディングが良かった。もどかしかったが、それが正しいと思った”と強調した。
アクションの達人というタイトルについては“アクションはすべて楽だ”と言いながらも“以前とは違って怖くなった。以前は何も知らずに飛び込んでいたが、自分ができるか悩む。子供の頃のアクションとは結びつきが違う。ノウハウを交えたアクションに変わった。アクションも演技の一環だと思う。キャラクターの感情を溶かしながら線も美しくなければならない。私が追求するのがそうだ。アクションを私より上手にする俳優も多い。俳優たちそれぞれ得意なアクションが多い。私が多く見せているのでそう言われるのかもしれない。アクションが入ったノワール的なロマンスもやってみたい”と語った。

キム・ナムギルは最近ドラマ‘盗賊 刀の音’ ‘熱血司祭’などで主に正義の使徒として活躍した。
これに彼は“意図したわけではない。大げさに正義のためというよりは、人々が生きていく中で守っていく基本値だと思う。私もある状況では卑怯だったり隠れたりする。基本的に性向が私が働く部分で弱者を代弁しなければならないという気持ちがある。その立場からキャラクターを広げるので、意図せず正義のキャラクターを多くやった。私がビランを演じれば変わるかもしれない。正義の役をやっているのでそうなる”と語った。
彼は最近制作に参加した短編映画‘扉を開く方法’がファンタジア国際映画祭に公式招待される喜びを味わった。
これに“そのような意図を持って作品を作ったわけではない。しかしチョン・ドヨン先輩がカンヌに行って言語が違い、生活環境が違っても私たちが見て感じることは同じだと言っていた。自立青少年のための作品だが、そのメッセージは私たちの国にだけ限られたものではない。だから招待してくれたのだと思う”としながらも“今後良い作品でお目にかかりたい”と冗談を言った。
最後にキム・ナムギルは“‘トリガー’は物語の力がある作品であり、お互いに討論できる作品が良いと思う。明確なメッセージがあっても拡張して話すことがあると思う。だから他のコンテンツも影響を受けて発展する作品が出てくると良いのではないかと思う”と微笑んだ。
[ヤン・ソヨン スタートゥデイ記者]