
強制わいせつの疑いをかけられている俳優オ・ヨンス(本名オ・セガン・81)の控訴審の裁判弁論が再開される。
30日、法曹界によると、スウォン地方裁判所成南支部第6-1刑事部(控訴)は、来る8月12日に強制わいせつの疑いで起訴されたオ・ヨンスに対する控訴審の弁論期日を設ける。
当初、先月3日に判決が予定されていたが、10日、さらに7月1日に期日が2回変更された。来る8月に再び弁論を再開することが確定し、この日の弁論期日には証人尋問が予定されている。
昨年3月、1審はオ・ヨンスの疑いを有罪と判断し、懲役8ヶ月、執行猶予2年を言い渡し、40時間の性暴力治療プログラムの受講を命じた。その後、検察は量刑不当、オ・ヨンスは事実誤認、法理誤解、量刑不当などの理由で控訴した。

当時、裁判所は「被害者が比較的一貫して証言しており、状況がその頃作成された日記の内容とも一致する」とし、「周囲に被害事実を知らせており、当時演劇界の#MeTooが続いていたため、謝罪を受けるために『3月の雪』を見に行くこともあった。相談機関で受けた相談内容ともかなり一致しており、経験しなければできない証言のように見える」と説明した。
オ・ヨンスは2017年9月、テグのある散歩道を歩いている際にA氏を抱きしめた疑いと、A氏の居住地の前でA氏の頬にキスをした疑いをかけられている。しかし、オ・ヨンスは散歩道で被害者の手を握り、被害者の居住地を訪れたことは事実だが、わいせつ行為をした事実はないと主張している。
オ・ヨンス側の弁護士は「『イカゲーム』で話題になったとき、被害者から突然謝罪を求められ困惑したが、俳優や制作陣に迷惑をかけないように形式的に謝罪した」としつつも、「被告は80年間生きてきた中で、どんな犯罪も犯しておらず、演劇が天職だと思い演劇活動だけをしてきた。この事件で全てを失ったが、名誉だけでも回復し、舞台で生を終えることができるようにしてほしい」と情状酌量を訴えた。
彼はネットフリックスシリーズ『イカゲーム』にオ・イルナム役で出演し、『カンブおじいさん』として愛された。この作品で2022年1月、アメリカのゴールデングローブTV部門で助演男優賞を受賞した。韓国の俳優としては初の受賞記録であった。