
兵役逃れで23年間入国できなかった歌手ユ・スンジュン(48・アメリカ名スティーブ・スンジュン・ユ)側がサッカー選手ソク・ヒョンジュンなどを言及し、比例・平等原則違反を主張した。これに対しLA総領事館側はユ・スンジュンの場合は彼が言及したスポーツスターなどとは事案が異なると反論した。
ソウル行政法院行政5部(部長判事イ・ジョンウォン)は26日午前10時20分、ユ・スンジュンがLA総領事館を相手に提起した査証(ビザ)発給拒否取消訴訟と法務大臣を相手に提起した入国禁止決定不存在確認訴訟の2回目の弁論期日をそれぞれ開いた。
この日ユ・スンジュン側は「先行判決で事実判断が終わったと思う。最高裁判決を通じて入国禁止が解除されなければならず、査証発給拒否が違法であるという判断が出た。それにもかかわらずLA総領事館は引き続き査証発給を拒否している」と主張した。
続けて「査証発給拒否の理由がなく、比例・平等原則に違反するため、査証発給拒否は取り消されなければならない」とし、「被告が原告の入国拒否を頑なに主張している状況なので、間接強制も必要だ」と述べた。
するとLA総領事館側は「原告側が比例・平等原則を主張し、言及したスポーツスター(サッカー選手ソク・ヒョンジュンなど)の事案は原告の場合とは事案が異なる。間接強制部分についてはこの事件で原告側が間接強制を申請したのは要件が合わないのではないかと思う。その部分を考慮して判断してほしい」と述べた。

ユ・スンジュンは1997年にデビュー後「カッター」、「情熱」、「ナナナ」など多数のヒット曲で愛されたが、2002年の入隊を前にアメリカ市民権を取得し、兵役逃れの論争で入国が禁止された。
その後数年間韓国の地を踏めなかった彼は2015年に入国のために在外同胞ビザ(F-4)を申請したが拒否され、これを取り消してほしいという訴訟を提起し最終的に勝訴した。しかしLA総領事館はビザ発給を再度拒否し、ユ・スンジュンは二度目の取消訴訟を提起し2023年11月に再び最高裁で最終勝訴した。
しかし2024年LA総領事館は「法務部などと検討しユ・スンジュンに対する入国禁止を決定し、ユ・スンジュンの2020年7月2日(2回目の拒否処分日)以降の行為などが大韓民国の安全保障、秩序維持、公共福祉、外交関係など大韓民国の利益を害する恐れがある場合に該当する」という理由で再びビザ発給を拒否した。
これにユ・スンジュンは同年9月拒否処分取消訴訟と入国禁止決定不存在確認訴訟を提起し、政府を相手にする三度目の法廷闘争に乗り出した。
[イ・ダギョム スタートゥデイ記者]