昨年6月、AIベースのIPスタジオJUNKY CREAMは、自社のバーチャルアーティストプロジェクトBRAZYが来月正式デビューすることを発表し、メンバーのダンテ(DANTÉ)とオーシャン(OCEAN)の方向性を発表した。
BRAZYは、世界のバーチャルアイドルK-POP市場で初の混成デュオであることから、デビュー前から強い注目を集めてきた。既存のバーチャルシーンとは全く異なる次元の世界観と技術力を基に誕生したため、彼らの正体が公開されるや否や、国内外の音楽およびテックシーンから熱い反応が寄せられた。
最も大きな話題となったのは、ダンテとオーシャンの誕生背景だった。まずダンテは、人間のように見えるが人間ではなく、自らを「不完全な存在」と称する感情を持つ独特な感情曲線を基に、ダークでありながら中毒性のある音楽を披露し、デビュー前から感度の高いサブカルチャーアーティストに好まれるバーチャルミュージシャンとして注目を集めた。JUNKY CREAMが開発した独自の感覚シミュレーションエンジンを搭載し、音楽の中で自分だけの物語を展開していく点が特に際立っている。

オーシャンは正反対だ。人間よりも人間的な「水のように透明な存在」というコンセプトで、自由で夢幻的な魅力を持つキャラクターだ。アンリアルエンジンと特殊アニメーション技術が組み合わさったオーシャンは、ダンテとは異なり、視覚的により感情的で強い面を見せる。ミュージックビデオの演出でも「現実の波動」、「孤独な廃墟空間」といったシーンがオーシャンのアイデンティティと融合し、深い印象を残す。
何よりも印象的なのは、BRAZYが混成グループであるにもかかわらず、ダンテとオーシャンがそれぞれのユニットでソロデビューを先に果たしたという事実だ。ダンテは「PARADOX」を通じて感情と混沌の世界を描き、オーシャンは「BAD THINGS」を通じて叙情的な孤独を歌った。このようにそれぞれの物語で先に観客を魅了した後、デュオとしてのシナジーを披露した彼らの戦略は、そのもの自体が新鮮で実験的だという評価を受けている。
さらに、JUNKY CREAMはBRAZYの世界観をさらに拡張するための次の章を準備中だ。ダンテとオーシャンを中心としたバーチャルボーイグループとガールグループプロジェクトが今年下半期中に順次公開される予定で、これを通じてBRAZYは単なるアーティストを超えた巨大なIPユニバースへと成長している。たった二人のキャラクターで始まった世界がどのように拡張されていくのか、ファンはすでに次のシリーズへの期待感を隠せないでいる。
JUNKY CREAMは今回のBRAZYプロジェクトを通じて「AIは道具ではなく感覚の言語」という哲学に基づき、単なるキャラクターを超える新しい形のIPを披露したいと考えている。
すでにダンテの初シングル「PARADOX」とオーシャンのデビュー曲「BAD THINGS」は発売直後に世界中のファンダムの間で強い反響を呼び起こし、「バーチャルアーティストのアイデンティティと魅力をしっかりと証明した」と評価されている。
BRAZYの次の動きはまだベールに包まれているが、ダンテとオーシャンという名前はすでに世界中の音楽ファンとテックシーンで語られている。技術と感情の境界を打ち破り、新時代のK-POPを予告しているBRAZY。彼らがデビュー後に見せる新しい物語に世界の注目が集まっている。
[キム・ビンナ MKスポーツ記者]