京畿道高陽市は、高陽総合運動場での大型K-POP及び国内公演を通じて財政的成果を上げており、これを足がかりに「K-POP専門アリーナ」の設立に拍車をかける見込みだ。
高陽市は最近、京畿道が開催した2025年の非税収研究発表大会で「埋もれていた資産から年55億ウォンの非税収を!高陽特例市が描いた反転ドラマ」というタイトルで新たな非税収発掘の事例を発表し、「最優秀賞」を受賞した。
これは今年、高陽市一山西区に位置する高陽総合運動場で行われた大型コンサートの開催による成果である。これまで体育施設としてのみ利用されていた高陽総合運動場を大型公演場に転換して運営することで、年間55億ウォン規模の非税収を創出した。さらに公共施設の赤字問題を解消し、地域文化の活性化や小規模商業者の売上など地域経済全般にポジティブな波及効果をもたらした。
高陽総合運動場として再生した高陽市の新たな発展計画である。公共資産を効率的に活用し、財政自立度を高めることを目に見える形で確認した。過去1年間でなんと69万人の観客を誘致するなど、過去には達成できなかった成果を上げた。
昨年、グローバルヒップホップスターのカニエ・ウェストを皮切りに、ENHYPEN、SEVENTEEN、ドリームコンサート、G-DRAGON、COLDPLAY、BLACKPINKなどの大型アーティストが続々と高陽総合運動場を訪れている。これまでスタジアム級の公演はほとんどソウルワールドカップ競技場で行われていたが、Kリーグ(韓国プロサッカーリーグ)を含む国家代表試合関連や芝の損傷などのネガティブな問題により中断された。結局、ソウルワールドカップ競技場側はグラウンドの座席を撤去し、制限を設け始めた。
そのほか、蚕室主競技場もリモデリングに入っており、来年12月に完成する予定である。結局、大型アーティストを収容できるスペースは高陽総合運動場が唯一であり、これは国内外のファンにとってかなり良い代替案として浮上した。
仁川の永宗島に位置するインスパイアアリーナは約1万5千人収容を誇り、国内の大型公演場ラインアップに名刺を出したが、基本的に3〜5万人を動員する大型アーティストには到底不足するスペースだった。また、国内ファンにとっては仁川空港に近い地理的な位置が時間とコストの消費に大きな負担を与えるという反応もある。
一方、高陽総合運動場は空港バスなどで仁川空港からも比較的容易に移動できる利点があり、海外ファンの訪問も難しくない。国内ファンの移動も3号線(大話駅)・GTX(キンテックス駅)など公共交通機関が整っており、便利な方だ。
このように高陽市は、K-POPを中心とした大衆文化の要所として浮上している姿である。
実際、京畿道はCJグループと手を組んでいわゆる「CJライブシティ」造成事業を展開したことがある。これはK-POP公演専門アリーナ(CJアリーナ)を含むKコンテンツ体験施設、商業・宿泊・業務・観光施設など多様な文化事業を総括する空間として計画された。
実際、2021年10月にCJアリーナが着工に入ったが、2023年の価格上昇の固定化に伴う原材料の供給難、韓国電力公社の電力供給不可通知などの困難に直面し、結局無産となった。CJアリーナは屋内2万席、屋外4万人収容が可能なK-POP専門アリーナとして2024年下半期の完成を目指していたが、最終的には泡となった。
CJライブシティが去り、その場所には現在「高陽K-カルチャーバレー複合開発事業」が位置している。CJグループはこの事業から手を引いた状態だ。代わりにライブネイションコリア、NHNリンク株式会社、ノルユニバース株式会社、G2パートナーズなど4つの民間企業がこの事業に参入した。京畿道は事業計画書の受付と提案書の評価を経て、10月に優先交渉対象者を選定する計画だ。
ある音楽関係者は「高陽市はソウルにも近接しており、空港からも交通的に便利な方だ。大型公演場の貸出が難しい状況で、高陽総合運動場ほど適したスペースは国内にはない状況」とし、「スタジアム級公演場の存在はK-POP文化がグローバル化するための最も重要な必須要素」と強調した。
高陽市は高陽総合運動場でのコンサート開催によって得た成功事例を見本に、かつてつまずいたアリーナ設立に再び命をかけることになるだろう。
[ジ・スンフン スタートゥデイ記者]