
‘千の顔’を見せた俳優イ・ジョンウン(55)が今回はヒップな祖母として帰ってきた。
30日に公開される映画‘ゾンビ娘’は、この世で最後のゾンビになった娘を守るために極秘訓練に入った娘バカの父のコメディドラマだ。グローバル累積視聴回数5億ビューを記録した同名のネイバーウェブトゥーンを原作としている。‘人質’のフィルム感性監督がメガフォンを取り、俳優イ・ジョンウンをはじめ、チョ・ジョンソク、ユン・ギョンホ、チェ・ユリ、チョ・ヨジョンが呼吸を合わせた。
イ・ジョンウンは‘ゾンビ娘’でチョンファンの母であり、ウンボンリの核インサイダーであるスアのMZ祖母バムスン役を務め、熱演を繰り広げた。ラップをするチルゴクの祖母の映像を探しながら‘ヒップな祖母’を作り上げた。
イ・ジョンウンは「ゾンビに訓練を施して共生できるという点が気に入った」とし、「私は現場に演技をしていない母親たちが来ると嬉しい。私が学ばなければならない実在の存在に出会うことになるから。俳優がどの役を演じるときも実在感を与えられるように役を創造しなければならないと思うが、チルゴクの母親たちは私たちよりもヒップだった。ラップも楽しんで、飲酒歌舞も上手で、家ごとにエピソードもあった。ヒップな祖母も根拠のある人物だった」と語った。
続けて「ウェブトゥーンに基づいたメイクは制作陣が皆気を使って作ってくれる。私はそれを地に足をつける役割をするのが重要だ。実際のセリフなのかアドリブなのか分からないように演技するのが重要で、だから力を抜こうと思った。漫画的なキャラクターだから幼稚に見えるのではないかと思ったが、幸い映画を見た方々が‘チョ・ジョンソクの母親と言っても遜色がない’と言ってくれるので気分が良い」と満足感を示した。

実際に10歳差しかないチョ・ジョンソクと母子演技をしなければならないという負担はなかったのだろうか。
イ・ジョンウンは「チョ・ジョンソクに会えてとても嬉しかった。ドラマ‘オ・ナイ・ギョシンニム’で会ったとき、そのケミを続けたかったが、私たちが会いたいから会えるわけではないから。また会えて良かった。皆が自然に出てくることができるように助ける俳優だと思うので素敵だと思う。私の息子だけど誇らしい」と冗談を言った。
続けて「チョ・ジョンソクがオ・ミネ先生が映画‘パイロット’の時にとても演技が上手だったじゃないか。頑張らなければ誰かになってしまうと思った。だから母として役をうまく演じたいと思った。チョ・ジョンソクとは楽しく作業した。‘パイロット’の母子ケミを引き継ぐ強力なケミになればいいなと思う」と打ち明けた。
また彼は「俳優には運命というものがある。どんな役が来ても愉快に受け入れなければどうするのか。ナムンヒ先輩もそうだったし、私だけの経験ではない。私が素敵にこういう役もこなさなければならない。50代の主人公を前面に出したいくつかの作品を除いて、私の年齢層が物語の中心に入ることはほとんどない。ノ役だが、作品に影響を与えることができる役割を楽しくこなしたい」と願った。
何よりイ・ジョンウンは共に作業した‘ゾンビ娘’の俳優たちへの深い愛情を示した。グループカカオトークの名前も‘ゾンビ女子高同窓会’だそうだ。
彼は「以前にも男性俳優たちと多く作業したが、ほとんどがスウィートだ。チョ・ジョンソクとユン・ギョンホもそうだ。女優たちが愛さざるを得ない。私たちが集まると本当に女子高生のようにおしゃべりが途切れない。コーヒー一杯置いて5時間もおしゃべりする。‘言い訳’に出たようにユン・ギョンホが本当に面白い。個人的には国民の助けMCになるまで応援したい。チョ・ジョンソクは場をうまく整えてくれる。ユン・ギョンホがしゃべり、チョ・ヨジョンが調味料を加え、私は一つにまとめる。そうするとユリがその中で大人っぽく遊ぶ」とほのめかした。
続けて「チェ・ユリの可愛さ、押しつぶされる感じが大きな役割を果たした。私の演技も目立つことができた。リアクションが目立ち、頼もしかった。現場で非常に礼儀正しく感謝の気持ちが溢れている。だからスタッフたちが一番好きな俳優だ。とても可愛い。本当に大成する友達だ。本もたくさん読み、監督と話すときも抜けることなくしっかり考えていることを伝える」と述べ、共にした俳優たちのおかげで自然な演技が出ることができたと再度強調した。

イ・ジョンウンには‘信頼できる俳優、監督が探す俳優、スペクトラムの広い俳優’などさまざまな修飾語がついて回る。
これに彼は「他の人がしない役をしているからかもしれない。隙間市場をうまく掘り進んだ」と冗談を言った後、「映画‘パラサイト’以降、男性の役を女性に変えたものが次々と来た。時代の流れも変わり、扉が開かれ、運が良かった。そういうのが私とよく合った。演技を特別に違うことをするのではなく、私たちを取り巻く物語が変わるようだ。時代がうまく合った。後輩たちはもっと多くの機会が開かれるのではないかと思う」と謙虚に答えた。
続けて「私も新しい役を任されたときに不発になることもあるが、それを可愛く見てくれる。こういう試みをしたことに拍手を送ってくれるようだ。だから演技活動をしているのだと思う。努力をたくさんしている。方言演技も難しい。今回は映画会社からもらった資料を聞いたり、制作陣が紹介してくれた先生や上手な後輩たちの声を真似たりもした。俳優チョ・ジンヒョクの母親に会ったときに録音をお願いしたりもした。そうやって5人の方言を聞きながら一生懸命練習した」と説明した。
映画‘パラサイト’‘他人は地獄だ’‘ドンベクの花が咲く頃’‘ロースクール’‘少年審判’‘私たちのブルース’‘精神病棟にも朝が来る’‘運が悪い日’‘昼と夜が違う彼女’‘照明店’‘天国より美しい’など、精力的な活動を続けている。
イ・ジョンウンは「大きな夢はない。留まることもあれば、行けたらいいなと思う。すべての選択にあまり大きな責任感も嫌だし、軽やかに楽しく進んでいけたらいいなと思う。普通、経歴が途切れると大変だ。怖いこともある。そんな恐れなしに進みたい」と明らかにした。
「すべてをうまくできるわけではない。けれども疲れてはいけないと思う。私が楽しむ方向に進まなければならない。もう少し力を抜いて作品を見なければならないのではないかと思う。どんな未来や興行が保証される作品を考えるのではなく、私が楽しさを感じられる作品を探して観客と共有できればいいなと思う。責任感を感じたからといって良い作品が出るわけではない。俳優たちのケミが良くなければならない。そういう意味で‘ゾンビ娘’の現場に行くのはとても幸せで楽しかったです。(笑)」
[ヤン・ソヨン スタートゥデイ記者]