
天才バイオリニストのユジンパク(50)が実の叔母を横領の疑いで告発した。
8日、法曹界によると、ソウル中央地検の重要犯罪調査部(部長オ・インソン)は、ユジンパクの実の叔母A氏を先月中旬に召喚して調査した。
ユジンパク側は、A氏がユジンパク名義の不動産や預金など、総額56億ウォン相当の財産を本人の同意なしに管理し、そのうち約28億ウォンを使用したとして、先月検察に横領の疑いで告発した。
これに関連して、検察はA氏を一度調査した後、出国を禁止したが、A氏が弁護士を選任し出席の意向を示したため、出国禁止措置を解除したと伝えられている。
韓国系アメリカ人のユジンパクは、3歳でバイオリンを始め、16歳でジュリアード音楽院に早期入学した天才ミュージシャンである。クラシックだけでなく、ポップやジャズなどジャンルを超えたエレクトリックバイオリンの演奏で注目を集めた。
しかし、2000年代に入ってからは重度のうつ病と双極性障害に苦しみ、一部の業界関係者が心身が弱っている彼を金儲けの手段として利用したという暴露が続き、衝撃を与えた。
アメリカに住むA氏は、2016年6月にソウル家庭裁判所に自分とユジンパクの叔母B氏を後見人に指定してほしいと成年後見開始審判を請求した。
成年後見制度は、認知症患者や発達障害者のように正常な事務処理能力が不足している人の代わりに後見人が法律行為や日常生活を助ける制度である。
裁判所は2017年6月にその請求を受け入れ成年後見開始を決定したが、後見人としてA氏やB氏ではなく、ハンウル精神健康福祉財団が選任された。これに対しA氏は決定が下されてから6日後に請求を取り下げ、後見人指定が無効となった。
その後、ユジンパクがマネージャーに詐欺に遭った事実が知られると、A氏は再び後見開始を申請した。これにより2019年12月、ユジンパクの身上後見人には亡くなった母の知人が、法律代理後見人にはC福祉財団が選任された。
[イ・ダギョム スタートゥデイ記者]